『殺し愛』下野紘さん&増田俊樹さんオフィシャルインタビュー#11が公開
好評放送中のTVアニメ『殺し愛』。
3月23日に放送された第11話の魅力を、下野紘さん(リャンハ役)&増田俊樹さん(リャンハ少年役)が語るオフィシャルインタビューが公開されました。
●二人の「リャンハ」…時間されあればかけがえのない友人になれたかも
――17年前のリャンハとシャトーに一体何があったのか、リャンハ少年とは一体何者なのか。気になる方も多かったと思いますが、ここに来てようやく謎の一端が明かされました。
下野紘さん:皆さん、こっち(リャンハ少年)が本物のリャンハと知ってきっと驚かれたのではないかと思います。じゃあリャンハ、お前は一体誰なんだと(笑)。なぜリャンハの名前を騙っているのか。新たな疑問も沸いてきますが、何よりもリャンハ少年がすごくいい子なのにいろいろと巻き込まれてしまって、ちょっとかわいそうでした。
増田俊樹さん:断片的に描かれていたリャンハ少年の過去がここにきてようやくはっきりと描かれ、「リャンハ」という名前のルーツと、シャトーとリャンハの今に至る過去が見えてきたことで、終わりが近づいているなと実感しています。
――増田さんはリャンハ少年をどんな人物だと捉えていますか?
増田さん:ドニーへの忠誠心と素朴さがリャンハ少年の魅力だと感じました。知らず知らずのうちに大事件を起こしてしまったわけではなく、あくまでも正義感をもって信じる人のために行動した結果、こうなってしまった。どういう過程があってこの性格になったのかはわかりませんが、その意志が魅力的に見えました。
下野さん:ドニーのもとにはニッカやジノンのような“ヤバい奴”がたくさんいますが、リャンハ少年は心優しく、正義感に溢れていますよね。少なくとも思いやりのある子なのは確かですし、ニッカのようにスレた感じにならず、ずいぶん素直に育ったなと感じました。この作品では数少ない、いい子です。
――リャンハとシャトーとのやりとりを見ても、すごく気遣いができる子だなと感じました。
下野さん:任務に忠実なだけであれば、そこまで気を遣えないですからね。そういった意味では、リャンハ少年の優しさがリャンハにも影響を与え、「リャンハ」の名前を名乗るくらい彼に特別な感情を抱くようになったのかなと思います。実は原作を読んでいるときは、リャンハ少年に対して特別何かを思うことはなかったのですが、全話をアフレコしてみて、すごく愛おしく感じるようになりました。
――増田さんはリャンハ少年を演じる上で、どういったことを大事にされましたか?
増田さん:僕が原作から感じ取ったものと監督をはじめとする制作スタッフ皆さんがアニメで表現しようとしている内容に若干の違いがあったので、音響監督さんと話し合いを重ねて演じさせていただきました。
――それはどういった違いだったのでしょうか?
増田さん:原作を読ませていただいたときに、リャンハ少年は純朴ではあるんですが、同時に怖いもの知らずの一面があって、それが一周回って狂気になっているような印象を受けたんです。それに対して、アニメはどちらかというと弱気な部分を強調するような演出だったので、そこは少し調整しながら演じました。
下野さん:素朴に気弱に、という感じだったよね。
増田さん:そうですね。素朴に気弱に、もう少し声を高く、というディレクションをいただいて。朴訥とした感じにすると声色を作るのが難しいので、なかなか大変ではありました。
――第11話はお二人の掛け合いも多かったです。
下野さん:掛け合いといっても、リャンハはこの頃からあまり感情表現をしないので、たくさん話しかけてくれるリャンハ少年に申し訳なかったです(笑)。
増田さん:特に反応がないですからね(笑)。それでも話しかけ続けるのがリャンハ少年らしいところなのかなと思います。
下野さん:ただ、リャンハは表には出しませんが、何か思うところがあるからこそ行動をともにしたのかなとも思うんです。誰かをかばうよりも見捨てるタイプなのに、そうはしなかった。短い期間でも特別な感情を抱いたのかなと思います。
――大人になってからのリャンハに比べて、やや迂闊なところも印象的でした。それこそ、拳銃に弾が入っていないとか。
下野さん:そういった部分も含めて、リャンハ少年のほうが大人な面があるんでしょうね。
増田さん:思ったんですが、あれは本当に弾が入っていなかったんですか?
下野さん:そういうブラフでリャンハを動揺させた、と。
増田さん:僕はそうだと思いました。
下野さん:確かに、どっちだろうね。リャンハ少年は純朴な子だし、銃を扱うこと自体、怖いと思っている節もありそうだから弾を抜いていたかもしれないし……。
増田さん:そうですね。ただ、ドニーの配下なのでいろいろ叩き込まれているようにも見えるんです。大義のためには行動できる少年なので、いろいろ想像してしまいました。
――リャンハ少年は、リャンハのことをどんなふうに見ていたと思いますか?
増田さん:特別な存在というよりは、放っておけないタイプだったんでしょうね。二人の間にもう少し時間があれば、なぜ放っておけないのかに気付けたり、こうしてあげたいと思うようになったりと、かけがえのない相手になっていたのかもしれません。でも、その入り口で終わってしまったのがこの二人の関係だった。リャンハ少年からすると、どうして一緒に行動するようになったのか、納得するための時間はなかっただろうなと思います。
下野さん:そこがリャンハとの違いだよね。
増田さん:リャンハはリャンハ少年と出会い、別れたあとに、たぶん何年もかけて少しずつ咀嚼していくことで、存在が小さくも大きくも変化していったと思うんですが、リャンハ少年はそうはいきませんでしたからね。
下野さん:あとは、リャンハよりもドニーのほうが存在として大きかったというのもあると思う。ドニーに助けてもらった自分がいて、そういうドニーへの憧れがあるから、リャンハにもシャトーにも手を差し伸べてしまった。
増田さん:はっきりと描かれているわけではありませんが、その描き方から推測するにドニーに対しては崇拝に近い感情があるので、リャンハとシャトーに手を差し伸べたのも、ドニーの影響は少なからずあると思います。
――第10話でリャンハを助けるときも、「ドニー先生なら助けるはず」と言っていました。
増田さん:自分の中で考えをまとめた上で行動しているのではなく、追われたままに行動せざるを得ない状況だったので、経験則というより感じるままに行動しているんです。リャンハを助けるときも、ドニーという存在のイメージに突き動かされたんじゃないかなと思います。
――さて、いよいよ次回は最終話。ぜひ見どころを教えてください。
増田さん:やはり、なぜリャンハが「ソン・リャンハ」という名を騙るようになったのかというところですね。現代に生きる僕らとしては、人の名前を騙るなんて想像できませんから。それが、リャンハの感情の動きでしっかりと表現されていると思うので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。それを踏まえた上で、じゃあリャンハはシャトーと、シャトーはリャンハと今後どういうふうに付き合っていくのか。現在の時間軸のほうも楽しみにしていてください。
下野さん:アニメ化したことで、リャンハのリャンハ少年への気持ち、「ソン・リャンハ」という名前へのこだわりが、よりクリアに、感情的に見えるようになった気がしました。最終話でも「ここはこういう関係性だったのか」と気づかされるところがたくさんあると思うので、最後まで見届けていただけたら嬉しいです。
――ありがとうございます。さて、増田さんには『殺し愛』のタイトルにかけまして、「最近愛してやまないもの」を伺えたらと思います。
増田さん:ハチミツです。何かにかけるというよりは、お湯で溶いたり、そのまま食べたりしています。
下野さん:喉のために?
増田さん:喉もそうですし、疲労回復もありますが、糖類として優れているので糖質を摂るために食べています。
公式サイト:https://love-of-kill.com/
公式Twitter:@LoveofKill_info
©2022 Fe/KADOKAWA/殺し愛製作委員会
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