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Vol.27 『JAWS/ジョーズ』

JAWS/ジョーズ観賞映画振り返りコラム5回目は『JAWS/ジョーズ』。これもどこで誰と観たのか定かではないのですが、1975年の公開時に観ました。気に入った作品は何度でも観るので、後年、1982年か1983年に上野の名画座で再度観賞したこともあります。
前回のコラムの『タワーリング・インフェルノ』同様、もはや説明する必要がないこの作品はスピルバーグの名前を一気に広めた出世作。公開時の配収は50億円を超える大ヒットとなり、この記録は同じくスピルバーグの『E.T.』が登場するまで破られませんでした。
そのヒットもあって、テレビでの初放映時にテレビ局が支払った放映料は25億円とも言われています。この放映料、1980年のモスクワオリンピックに匹敵する金額。ビデオなどの録画装置が普及していなかったからこそのエピソードですね。


スピルバーグの初期の頃の映画のすごいところは、あらすじにするとなんていうことのないストーリーなのに、画面にぐいぐい引きつけられてしまうことではないかと思います。デビュー作と言われる『激突!』などもそうです。たまたま追い抜いたトラックに追いかけられるドライバーの恐怖の体験……ぐらいしか書けない(^_^;)
この『JAWS/ジョーズ』も、ストーリーとしては前半海水浴場を襲うサメの恐怖、後半その退治に向かうくせのある3人、ぐらいなもので、伏線が張り巡らされて計算しつくした映画というわけではありません。なのにおもしろい。なかなか姿を現さないサメの恐怖と、なかなか相容れない警察署長、船長、海洋学者の3人が魅せる男のドラマ。その描き方、臨場感、恐怖感、爽快感……映画において、監督の力というものがどれだけ重要かを知った映画です。
もう一つ、この映画で学んだのは音楽の効果。ジョン・ウィリアムズの有名なテーマ曲がありますが、この音楽があって初めてこの映画におけるサメの恐怖は成り立つと思います。低音のゆっくりした音から始まり、徐々にテンポが速くなっていくBGMが、サメの襲撃シーンにさらに力を与えている。役者による演技ももちろん重要ですが、スタッフの力が映画にどれだけ影響を与えるかを初めて認識しました。
私にとってこの『JAWS/ジョーズ』は、映画というものがどれだけおもしろいかを教えてくれた1本です。


ジョン・ウィリアムズ・グレイテスト・ヒッツ1969-1999
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