Vol.215 『トランスフォーマー/ロストエイジ』
TOHOシネマズ日本橋にて『トランスフォーマー/ロストエイジ』を観賞。『トランスフォーマー』シリーズ4作目にして、新3部作の1作目。
新たなトリロジーとなる本作ではキャストも一新されていますが、話としては前作の続きとなっており、あのシカゴでの死闘の後、オートボットたちは一体どうなったのか? シリーズとして観ている人には興味のある話で展開されるわけですが、人類とともに戦った彼らが虐げられている設定は、ちょっと納得いかない感じではあります。
未知のテクノロジーがあれば、それを研究したり、新たな活用を目指すのは人間の世の常。トランスフォーマーたちを研究するのは当然ですし、それによって人造トランスフォーマーが誕生するのも必然と言えるかも知れません。が、この人造トランスフォーマーが見応えがない。強い弱いではなくて、このシリーズ最大のおもしろさといってもいい、変形がつまらないのです。
車、飛行機といった機械が変形してロボットになる。そのギミックがおもしろいのに、今回の人造トランスフォーマーは細かいブロック状に分離して合体し直すので、変形という感じではなくて組み立て直してるだけという感じ。ああやって小さなブロックにしてしまえば、もうどんな形になったって驚きもないし、ふーんって感じですね。
オートボットの中ではドリフトというキャラはおもしろかったですね。侍のようなかっこうのオートボットですが、車のほかにヘリコプターにも変形する。複数の機械になるのはこのドリフトだけですね。声は渡辺謙さんが担当しています。
他に、今回は恐竜型トランスフォーマーのダイナボットが登場します。
ダイナボットたちはクライマックスの香港での戦いから参戦。ティラノ、トリケラ、プテラノドンといった恐竜の姿から変形するシーンはなかなか楽しい。それぞれ見せ場がありますが、もう少し観たかったですね。オプティマス達と共闘することを決意するシーンもちょっと短くて、説得力がない。
ストーリーとしては新たな3部作の立ち上げということもあってか、たたみかけるような展開というよりも、新しい登場人物達の物語が並行して走っているため、少し冗長な雰囲気。普通におもしろい話ではあるのですが、このシリーズに期待する驚きと絆の物語という部分が少し物足りない気がしました。
シリーズの中の1つのエピソードとしての立ち位置であり、新しい映画としてここから新たなスタートを切るというところまで至っていない、そういうイメージの作品でした。
『トランスフォーマー/ロストエイジ』は、大ヒット上映中です。
©2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS, and all related characters are trademarks of Hasbro. ©2014 Hasbro. All Rights Reserved
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SF映画, コラム
2014/08/18 11:01 MOVIEW