MOVIEW SNS:Bluesky Threads Twitter Instagram YouTube

『ささやくように恋を唄う』ささ恋インタビュー 泉志帆役 根本優奈さんの初めてのインタビューが到着

好評放送中のTVアニメ『ささやくように恋を唄う』。
本作でローレライのボーカル・泉志帆を演じる根本優奈さんのインタビューが届きました。

ささやくように恋を唄う

●「ささ恋インタビュー」泉志帆役 根本優奈さん
本作の魅力をキャストへの取材を通して掘り下げていく「ささ恋インタビュー」がスタート。第8回は、泉志帆役 根本優奈さん。亜季や依のライバルキャラとして登場した志帆ですが、そこには重い過去が隠されていて……。複雑で繊細な彼女を演じるうえでどのようなことを大事にしているのかを伺いました。

――根本さんは今回が初めてのインタビューだと伺いました。

根本優奈さん:そうなんです! 今、すごく緊張しています……。

――キャリアとしてはいろいろな役をやられていますよね?

根本さん:はい。でも、ここまでたくさんしゃべるメインキャラクターは初めてだったので、毎回勉強させていただいています。アフレコだけではなく、プレゼント用の台本にサインを書いたり、「AnimeJapan」のようなイベントに出演させていただいたりするのも初めてで、すごく貴重な経験をさせていただきました。

ささやくように恋を唄う

――そうなんですね。では、『ささやくように恋を唄う』という作品を知ったときの感想から伺えますか?

根本さん:最初に読ませていただいたときは、綺麗な絵に惹かれました。作品全体の質感、キャラクターのかわいらしさが伝わってくる繊細な絵で、私もこの作品に出演したい、絶対に受かりたいと思ったのを覚えています。

――オーディションでは最初から志帆を受けたんですか?

根本さん:はい、受けたのは志帆だけでした。カラオケボックスに行ってたくさん練習したので、受かったときにあの努力は無駄ではなかったんだなとホッとしました。

――志帆を演じるうえで、どんなことを大事にしましたか?

根本さん:オーディション原稿のセリフの一つに、第6話のラストのセリフがあったんです。依に対して「あなた、まだまだね」と宣戦布告するセリフですね。初対面でも上からいくような、この強気なところが持ち味なんだと思って、意志の強さを意識して演じました。

ささやくように恋を唄う

――志帆の印象についてはいかがでしたか?

根本さん:最初に原作を読ませていただいたときは、ツンツンしていてなんて不器用な子なんだと思ったのですが、その強い意志にはちゃんと理由があることを知って、この子の気持ちを私が代弁したいと思うようになりました。

当たりが強く見えるのは、キョウちゃんへの思い、SSGIRLSや亜季への思いが積み重なった結果、ひたむきで一生懸命になりすぎているからなんです。もっとうまく立ち回ることだってできるのに、思春期の幼さと真面目さが混ざり合って、どうしても不器用な振る舞いをしてしまう。それが志帆の魅力でもあると思ったので、その魅力をどうにかして伝えたいと思いました。

――志帆はとてもストイックな子ですよね。

根本さん:大人でも難しいのに、高校生であそこまで自分を追い詰められる人はなかなかいないと思います。私は高校生の頃、あんなに一生懸命生きていたかなと、つい自分を振り返ってしまいました。食べて遊んでいただけの高校生だったので(笑)。

――(笑)。志帆は登場した当初から音楽への強いこだわりが感じられました。

根本さん:私が一番なんだという強い思いがあって、人によっては怖いと思われた方もいると思います。でも、私はそれだけ強い信念を持てるなんてかっこいいと思いました。

――初登場の第5話では、SSGIRLSを「お遊び」と見下していましたね。

根本さん:私も初めて第5話の台本を読ませていただいたときは、なんてすごい終わり方なんだろうって驚きました!(笑) 当然、私はそのあとの志帆を知っているので、その魅力もわかっていますが、初めてアニメで見た方はどんな反応をされるのか気が気じゃなかったです。先ほどお話しした第6話で依に突っかかるところも、「なんなの、この子!?」と思われるんじゃないかって。そうじゃないんだよと言いたい気持ちはありましたが、話数を重ねるごとに魅力が増していく子なので、その時点では変にいい子に見せようとは考えず、強い言葉をぶつけようと思いながら演じさせていただきました。

ささやくように恋を唄う

――強い言葉をぶつける際に、何か大事にしたことはありましたか?

根本さん:憎しみや見下す感情を強く持つようにしました。志帆にはSSGIRLSへの愛憎みたいなものがあるので、台本にも「憎い」とメモしたんです(笑)。それぐらい強い気持ちを意識しました。

――音響監督から何かディレクションはありましたか?

根本さん:志帆は後半のキーパーソンとして物語を動かしていくので、「とにかくみんなをかき回してください」と、アドバイスをいただきました。そういった心構えのほかに、「志帆はセリフの一つ一つが次の物語の展開に影響していくので、それを見据えて表情づけをしてほしい」と。シーンごとに音響監督さんから熱い指導をいただきました。

――志帆はかなり気を張り詰める必要がある役どころなんですね。

根本さん:アフレコ中は、ずっと気を張りつめていました。例えば、亜季に突っかかるようなシーンは、最初はやみくもに感情をぶつけるお芝居をしていたんです。でも、「志帆はもっとお腹の底から感情を出してほしい」とディレクションをいただいて。確かにただ言葉をぶつけるだけでは心の奥底にある感情が伝わらないなと思い、セリフを噛みしめながら、腹筋を使って感情を出すようにしました。

――お腹から声を出すイメージ?

根本さん:そうですね。お腹にグッと力を込めて、声を振り絞るイメージです。アフレコのあとは、毎回汗だくになっていました(笑)。

――それが志帆の感情の重さに繋がるんですね。

根本さん:志帆のシーンはいつも重かったので、依とひまりのイチャイチャを見るのが私の唯一の幸せでした。ひまりの「依先輩!」がかわいくて、幸せそうでいいなって。

――ただ志帆というフィルターを通すと……。

根本さん:幸せそうにしやがって……となるのですが(笑)、でも私個人としては心が軽くなるような希望を感じました。

――志帆はひまりのことをとても気に入っていますよね。

根本さん:ひまりは純粋な思いで行動してくれるからこそ志帆も心を開くというか、どこかひまりに甘いところがあるんです。原作を読んだときにも、志帆の不器用なところを照らし、導いてくれるのがひまりなんだなと感じました。キョウのことを話せたのも、ひまりがまっすぐだから。彼女がいてくれて本当によかったです。

――志帆にあそこまで食い下がったのは、ひまりが初めてだとも話していましたね。

根本さん:そうなんです。ひまりに自分の過去を話せたことで、志帆としても心がほぐれたんじゃないかなと思いますし、ようやくローレライ以外の人にも心を許せるようになったのかなと嬉しくなりました。

――第7、8話では、志帆がバイオリンを諦め、ギターを始めたものの軽音部では孤立、亜季に誘われてSSGIRLSを結成したという過去が明らかになりました。

根本さん:軽音部で孤立したときに声を掛けてくれたのが亜季ということで、亜季は志帆にとっての救いだったんです。きっとそんな彼女に惹かれ、一緒にバンドをするのは楽しかったんだろうなと思います。でも、亜季が唯一の救いだったはずなのに、どうしてかSSGIRLSを脱退してしまう。第7話の脱退を告げるシーンは、完全に拒絶するような言い方だったので私も胸が苦しかったです。

――亜季役の小松未可子さんとの掛け合いはいかがでしたか?

根本さん:小松さんはマイク前に立ったときの息づかいがすでに亜季なんです。呼吸の置き方一つから亜季の存在を感じさせるお芝居をされていて、その勢いに乗せられ、自然と志帆の感情を引き出されました。例えば、第8話の「ほんとに依に突っかかるよね」という亜季のセリフがそうです。亜季なら絶対こういう言い方をする、目の前にいるのは亜季だと気持ちが一瞬で切り替わって、「亜季は何もわかってない」という志帆の感情が自然と生まれました。

――小松さんに導かれるようなところもあったと。

根本さん:導いていただいたというのは毎回感じていました。本当に「何もわかっていない亜季」「困惑する亜季」を演じられるのがお上手で、志帆としてたくさん刺激を受けました。

ささやくように恋を唄う

――ここまで志帆を演じられて、特に印象に残っているシーンやセリフを教えてください。

根本さん:「バイオリンは私の一番だったけど、バイオリンの一番はあたしじゃない」というセリフです。志帆は努力家で才能もあるのに、圧倒的な実力者を前にして自分の救いや光を失い、結局「自分には何もない」と思い込んでしまったんです。それが見ていてつらかったですし、私が「努力できるだけで偉いんだよ!」って伝えてあげたいと思いました。

――ちなみに、アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?

根本さん:とっても温かい現場でした。私がリテイクになったときは、小松さんが一緒に録り直してくださったんです。亜季のセリフがあったほうがセリフを受けやすいからって。本当にありがたかったです。依役の瀬戸(麻沙美)さんも、私が台本を見てどうしようか悩んでいたときに、「こうしたらいいんじゃない」とアドバイスをくださって。音響監督さんとキャストの皆さんに大きく成長させていただきました。

――では、「高校時代によく聴いていた音楽」を教えていただけますか?

根本さん:当時流行っていたボカロ曲やGReeeeNさんの曲を聴いていました。青春を感じられる曲が多くて、みんなとよくカラオケで歌った思い出があります。あとは、K-POPも好きで同級生と一緒によく踊っていました。

――いろいろな音楽を聴いていたんですね。

根本さん:音楽はとても身近なもので、確かにジャンルを問わずいろいろと聴いていました。歌うのも好きで、プライベートではよくカラオケにもいきます。最近はもっと歌を頑張りたいなと思って、ボイトレにも通うようになりました。

――最近、何か“ひとめぼれ”した人やものはありますか?

根本さん:Instagramにお子さんのストーリーをアップしているお母さんのアカウントが結構あるんです。目がくりくりした小っちゃい子の動画をたまたま見つけて、その子に“ひとめぼれ”しちゃいました。ただ朝ご飯を食べるとか、お母さんと一緒に遊ぶという動画なのですが、あまりにかわいくて泣きそうになるんです。少し前まではしゃべれなかったのに喋れるようになっていたり、どんどん体が大きくなっていたりと、成長が見られるのも楽しいです。

――では最後に、第9話以降の見どころや根本さんご自身が期待しているポイントを教えていただけますでしょうか。

根本さん:志帆と仲直りがしたい亜季と、亜季と仲良くするつもりのない志帆の関係がさらにクローズアップされ、志帆と亜季の確執の理由がどんどん明るみに出てきます。まだまだ盛り上がっていくので、最後まで志帆たちのことを見守ってください。

公式サイト:https://sasakoi-anime.com/
公式Twitter:@sasakoi_anime

©竹嶋えく・一迅社/ささやくように恋を唄う製作委員会

●次の記事もオススメ ——————
『ささやくように恋を唄う』第8話 志帆としっかりと向き合うことを決意する亜季

『ささやくように恋を唄う』第7話 晴れて恋人同士になったひまりと依

→『ささやくように恋を唄う』の記事を探す

→2024年4月アニメ新番組特設ページ