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Vol.273 『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』

DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団マスコミ試写にて『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』を鑑賞。コメディアニメ『秘密結社 鷹の爪』の劇場版第9作で、DCエクステンデッド・ユニバースのヒーローたちとコラボした作品。。

東京のシェアハウスに住むジョーカーとハーレイ・クインの元にペンギンが呼び出される。映画製作を企むジョーカーは、鷹の爪団の秘密兵器を奪い、それを用いてペンギンに製作資金を作らせようとしていた。ジョーカーたちの動きを察知したスーパーマンをはじめとしたジャスティス・リーグのヒーローたちも日本にやってくる。ジョーカーたちの野望を阻止しようと鷹の爪団と共闘することになるが、その中にバットマンはいなかった……。

実に久しぶりに劇場版鷹の爪にお誘いいただきました。このレビューコラムでも2作目、3作目を紹介しています。2作目は原宿アストロホールで、ライブ付きという変わった試写でした。3作目は出世(?)して六本木ヒルズでしたがあれから8年も経つんですね。

その後もTVシリーズが作られてEテレで放送されたり、DLE社はマザーズから東証一部上場まで果たし、大躍進の鷹の爪団が、今回は、あろうことかハリウッドのヒーローたちとコラボを実現しました。これまでも様々な企業などと組んできたわけですが、まさかDCコミックスとは……。

スーパーマンやバットマンが登場したら、その瞬間にバジェットゲージが吹き飛ぶのではないかと思ったら案の定(笑) 最後まで作れるのか? だいじょぶか?というハラハラ感を盛り込みつつ、鷹の爪団とジャスティス・リーグのヒーローたちが大活躍します。

ニュースとしてバットマンに山田孝之さん、ハーレイ・クインに知英さん、ジョーカーに安田顕さんというのを以前紹介していますが、それだけじゃないです。スーパーマンは鈴村健一さん、ワンダーウーマンは松本梨香さん、フラッシュに浪川大輔さん、サイボーグに高木渉さん、アクアマンに中井和哉さ、ペンギンに岩田光央さんと豪華な顔ぶれ。他にも内田彩さん、犬山イヌコさん、金田朋子さん、大塚明夫さんらが出演し、これまでにない豪華さ。ほとんどFLOGMANさん一人で演じていた頃とは比べ物になりません。

DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団

ヒーローたちのアクションシーンもすごいです。GONZOが手掛けたこの戦いのシーンは迫力満点。オリジナルのバットモービルが登場したり、ヒーローたちの特徴や戦い方が存分に味わえるシーンになっています。もちろんバジェットの関係で尺としては……ですが、バジェットゲージを逆手に取ったシナリオがよく練られています。

ただ、作品としてはもちろん鷹の爪ですから、総統と吉田くんの絶妙なやり取り、相変わらずへたれなデラックスファイター、天才すぎるレオナルド博士など、安心の鷹の爪ブランド。ヒーローたちの見せ場がある分、菩薩峠くんやフィリップが空気に近かったのはちょっと残念です。

ギャグはちょっと時事ネタが多かったですかね。あと、ジャスティス・リーグ以外の映画からインスパイアしたシーンはさすがのアンテナ感度、ですが、いったいこのシナリオはいつ書いたのだろう? このネタをシナリオに入れて映像化する、そのスピード感は驚きです。

劇場版としては9作目となっていますが、今回のタイトルにはナンバーが入っていないのがちょっと気になりました。4は縁起が悪いから作らないとか、6はOVAであったりと、本作を本当の意味で9作目と言っていいのかはわかりませんが、ナンバリングが抜けたところに意味があるのかどうか。まあ、次回作でわかるのでしょう。

作品としてはハリウッドとコラボしようが、やっぱり鷹の爪という安心感で、最初から最後まで楽しく観られ、11月公開の『ジャスティス・リーグ』の予習にもなる本作。肩に力を入れることなく観られる作品です。

『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』は、10月21日からロードショーです。

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