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「僕自身も鬱だった時期があるので苦しみはよくわかる」マイク・ミルズ

「僕自身も鬱だった時期があるので、苦しみはよくわかる。この作品に関わってくれた人たちは皆、世の中の役に立ちたいと尽くす気持ちで協力してくれた」
―マイク・ミルズ
『マイク・ミルズのうつの話』
原宿VACANT先行上映イベントレポート

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10月19日(土)より渋谷アップリンクほか全国順次公開となるドキュメンタリー映画『マイク・ミルズのうつの話』の先行上映イベントが、原宿にあるVACANTで行われ、降り続く雨にも関わらず会場は100人近いお客様で満席となりました。
日時:2013年10月5日(土)
場所:VACANT
トークゲスト:マイク・ミルズ(『マイク・ミルズのうつの話』監督)*Skype出演、保田卓夫(「マイク・ミルズのうつの話」プロデューサー)、ミカさん(出演)
10月19日(土)より渋谷アップリンクほか全国順次公開となるドキュメンタリー映画『マイク・ミルズのうつの話』の先行上映イベントが、原宿にあるVACANTで行われ、降り続く雨にも関わらず会場は100人近いお客様で満席となった。上映後は、午前1時30分を回っているカリフォルニアから、監督であるマイク・ミルズとスカイプ中継を繋ぎ、会場の観客と交流を図った。
日本のうつをテーマに映画を撮った理由として「日本人の友人が多く日本には良く行く。友人女性が抗うつ剤を飲んでいるのを見て、アメリカから発信された薬が日本に入っていることに興味を持った」と話した。さらには「Does your soul have a cold?」というキャッチフレーズを聞いて興味を持ったことも明かした。

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出演者たちを決めるに当たり、日本人プロデューサーである保田氏は「オーディションというかたちで色々な人に会ったが、1人の方が当日約束の時間に辿り着くことができなかった。後で来てみると非常に憔悴していた。何年も遠出をしていなかったが、この映画の為に久しぶりに電車に乗って来たと話してくれた。その時は頭を殴られたような、目が覚める思いがした」と当時を振り返った。
それを受け監督は「自分自身もそのような時期があったので、苦しみはよくわかる。今回関わってくれた人たちは皆、世の中の役に立ちたいと尽くす気持ちで協力してくれた。苦しみから一歩踏み出してくれたことが感嘆であり、敬意を表したい」と語った。
また、本イベントでは監督へのサプライズゲストとして、出演者のミカさんが駆け付けてくれた。スカイプ越しに「なつかしー」と感慨深げに呟くミカさんに監督は「映画に出てくれて本当にありがとう。この状況で顔を見るのが不思議だね」と照れながらも満面の笑みで再会を喜んだ。
ミカさんは映画出演後、1年で抗うつ剤を飲むことを辞めたと監督に報告すると「素晴らしいね! 薬を辞めることが良いか悪いかではなく、ミカさんの気分が良いことが素晴らしいよ。ミカさんは愉しく、頭の良い女性だったから、もっとそうなっているんじゃない?」と喜んだ。ミカさんが「お伝えすることができて嬉しいです。元気な姿を」と言うと、監督も「赤ちゃんが産まれたよ」と写真を見せるなど、会場は和やかな空気に包まれ、ミカさんの姿に多くの人が勇気付けられた。

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マイク・ミルズ監督は「落ち込んだ時は自分で気分を上げるのはなかなか難しいこと。映画の中にもあるように、自分の心に対しても、人との関わり方についても誠実・正直であることが必要ではないか。その中で親密さを見付けていくことが大切。落ち込んでいる時は、落ち込んでいると感じてはいけないと自分で思ってしまったり、社会からの声が聞こえてしまう感覚になるが、そう思わずに正直になることが大切ではないか」とまとめると、保田氏も「そう、それも僕が製作を通して感じたことです」と共感した。
『マイク・ミルズのうつの話』は10月19日(土)より渋谷アップリンクほか全国順次公開となる。

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『マイク・ミルズのうつの話』
10月19日(土)より、渋谷アップリンク他全国順次公開
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