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宮沢賢治原作『グスコーブドリの伝記』アニメ映画化決定!

ワーナー・ブラザース映画配給、宮沢賢治原作、『グスコーブドリの伝記』のアニメ映画化が決定しました。
東北岩手が生んだ児童文学の巨人、宮沢賢治はその37年という短い人生に三陸沖地震を含む大きな地震や大規模な冷害に何度も見舞われています。それほどの厳しい環境でも、賢治は東北岩手を愛し、作品中に登場する架空の理想郷に「岩手」をエスペラント語風にしたイーハトーヴと名付けています。
1920年代、冷害にみまわれた東北の森を舞台に、厳しい自然と向き合う青年の姿を描いた本作。
2011年3月11日に日本を襲った未曾有の大地震により、今、日本人は団結して、この困難を乗り越えなければならない状況です。
「世界がどうあるかではない、自分がどう生きるか」を示したブドリの愛の物語は見るものすべてにきっと勇気を与えてくれることでしょう。


●杉井ギサブロー監督コメント
宮沢賢治という作家の作品はいつの時代にも古びることなく、その時代への問題提起としての役割を果たしています。この『グスコーブドリの伝記』という賢治晩年の作品もまた、私たちの現在という時代が直面している環境問題とも、ある種の重なりを感じるのです。そういう意味においても賢治の作品は、その時代その時代の人々にどう読み取るかを託しているとも言えそうです。
この度、この作品をアニメーション映画化するということで、私がその読み取り方の一旦を担うとするなら、いまの時代の物語世界として原話をスケールアップしたかたちで演出したいと想っている。そして賢治世界の幻想性をアニメーションの映像美として描くことで、賢治からのいまの時代へと向けたメッセージとして多くの人に伝えられるエンターテイメント作品として仕上げたいと思う。
●ストーリー
イーハトーブ森の木樵りの息子として両親と妹と穏やかに暮らしていたグスコーブドリは、森を襲った冷害のため家族を亡くし一人ぼっちになってしまいます。それでもブドリは、生きるために精一杯働き、やがて成長し火山局に勤めるようになります。そこに再び大きな冷害が襲ってきました。あの悲劇を繰り返さないためには、火山を人工的に噴火させ、その熱で防ぐしかありません。しかし、そのためには誰かが犠牲となって火山局に残らなければなりません。
その時、ブドリは決心します。両親が自分を生かしてくれ、工場長が自分を鍛えてくれ、火山局の博士が自分に教えてくれたこと、それは何のためだったのか。そしてブドリはただ1人火山局に出かけて行きます。それは大自然という神への挑戦であり、神との和解の第一歩でもあったのです。
原作: 宮沢賢治(「銀河鉄道の夜」、「風の又三郎」)
脚本・絵コンテ・監督:杉井ギサブロー(『あらしの夜に』『銀河鉄道の夜』
キャラクター原案:ますむらひろし
作画監督:江口摩吏介
監修:天沢退二郎
配給:ワーナー・ブラザース映画
『グスコーブドリの伝記』
2012年夏 全国ロードショー
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