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『ヒミズ』ヴェネチア国際映画祭最優秀新人俳優賞W受賞!染谷将太・二階堂ふみ 記者会見

園子温監督『ヒミズ』
祝!ヴェネチア国際映画祭
最優秀新人俳優賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)W受賞!
染谷将太・二階堂ふみ 緊急記者会見のご報告
この度、イタリア、ヴェネチアで開催された第68回ヴェネチア国際映画祭(現地時間8月31日-9月10日)の受賞式が現地時間9月10日19:00-(日本時間11日2:00-)に行われ、コンペティション部門に出品された、『ヒミズ』(園子温監督・2012年 春 日本公開)の主演住田祐一を演じた染谷将太と、ヒロイン茶沢景子を演じた二階堂ふみが見事「マルチェロ・マストロヤンニ賞」(最優秀新人俳優賞)を受賞しました!
日本人が本賞を受賞するのは、初の快挙!
3.11以降の若者の苦悩にも触れた本作。映画祭上映後には号泣や嗚咽なども聞こえ、公式上映では約8分以上のスタンディング・オベーションも起こりました!
11日夜に緊急記者会見を行い、染谷将太さん、二階堂ふみさんが登場、受賞の喜びから今後の展望についてまで大いに話しました。


会見の模様は以下の通りです。
※マルチェロ・マストロヤンニ賞とは、イタリアの俳優マルチェロ・マストロヤンニにちなんで1998年に設立された新人に与えられる俳優賞。
●ヴェネチア国際映画祭 緊急記者会見
日時:9月11日(日)19:30-
場所:CROSS COOP青山
登壇者:染谷将太(19)、二階堂ふみ(16)
質問:受賞の知らせを聞いたときの感想を教えてください。
染谷:本当か?と疑いました。いまでもあまり実感がなくふわふわしているのですが、こうやって会見を開いていただいたりと、徐々に実感してきました。
二階堂:私は染谷くんからの電話で聞きました。まだ実感がありません・・・。
質問:監督から染谷さんに電話があったそうですね?
染谷:はい。授賞式がおわった直後に監督は電話をくれました。僕をびっくりさせようと思ったようなんですが、実は、僕はもう知っていたんですね(笑)。
おたがい感謝の思いを述べあいました。
質問:監督からの具体的な言葉は?
染谷:おめでとう。という言葉でした。お互い照れ屋なんで、そんな感じでした。
質問:二階堂さんは? 監督からご連絡は?
二階堂:わたし、監督から電話がなかったんです・・・染谷さんから昨日すごい高いテンションで電話をもらいました(笑)
質問:ベネチアの現地の反応は?
染谷:自分の映画でスタンディング・オべーションを初体験したのですが、ベネチアの皆さんすごい拍手を送ってくださって、劇中のセリフ「がんばれ住田!」をイタリアの方々から日本語で声をかけてもらったのが印象的でした。
二階堂:拍手がなかなか止まらなくて、すごくうるうるきてしまったんですけれど、海外の方にこの映画を見ていただいたことがすごく嬉しかったし、「がんばれ!」っていうのを私たちに対してだけでなく、日本に対して言ってくれているような気がしました。
質問:園監督の現場はいかがでしたか?
染谷:現場では一回リハーサルをやって、すぐにテストをやらずに本番にいくんです。でもだめだと「もっと、もっと!」と。厳しいというか、奮い立たせてくれるという現場でした。
二階堂:最初のリハでは緊張だったり不安だったりいろいろなものが入り混じって怖かったです。ひと通り終わった後、監督に、「二階堂くんは・・・・4点。」と言われて、すごく悔しかったです。染谷くんは45点とかで。私はセリフが多くてそれに気を取られていたので、次のリハでは60点目指して頑張りました。そうしたら、次のリハでは笑顔で「12点だ。」と。「私、60点目指していたんです」といったら、「限りなく60点にちかい12点だ。」とよく分からないことを言われました(笑)。
愛のある現場でした。
質問:この賞はお二人にとってはどのくらいの重みがありますか。
染谷:この映画で僕らが演じたのは困難に立ち向かう若者です。映画ですし、フィクションで実際にあった出来事ではないですけれども、僕らの演じた困難に立ち向かっている僕らのあがきを見て、すばらしい賞をくれたのだと思います。僕らは役者なので、こうして新人俳優賞をもらえたわけですけれども、世界中にたくさんいる若者たちに対して、地球規模でこれから未来を作っていく若者たちに対しての賞なのではないかと思っています。
二階堂:この賞をもらったからと言って、プレッシャーだとか、スターになったとかは感じていないのですけれど、これからどうなっていくか分からない不安のなかで、体当たりで挑んで頂いたものなので、光栄だと思いますし、賞をとったことにこだわらず、これからもいろんなことを学んで感じて生きていくということが重みなのかなと思います。
染谷:ひとつ、つけ足したいのですけれど、僕らは日本人で、その日本人の若者に賞を与えられるということにものすごく意味があると思います。今後懸け橋というか、そういった存在になっていけたら嬉しいです。
質問:受賞を受けて、自分に対してお祝いとかご褒美は考えていますか?
染谷:この場にいることが僕にとってはだいぶご褒美です。
二階堂:あと10日で誕生日なんですけど、最高の誕生日を迎えられると思います。
この会見が終わったらおいしいもの、和菓子が好きなので、おいしい和菓子を食べたいです。
質問:歴史ある映画祭で受賞し、歴史に名が連なるということについてどう思うか。今後役者としてどうなっていきたいか。
染谷:実感はないですが、単純にうれしいですし、子供のころから役者をやっていて、こんなことになると思っていなかった。でもすこしでも映画界、演劇界、TV界が盛り上がっていけばうれしいです。役者としてはもっとよい演技ができるよう精進していきたいです。
二階堂:私は女優を始めたころから、「世界に出たい」という気持ちがすごく強いんです。ハリウッドで女優をといって具体的なものではなく漠然としているんですが・・今回ベネチアという場所で評価してもらえたということで、夢が一歩前に進んだと思っています。これで満足せずに世界規模で活躍できるようがんばりたいです。
●ストーリー
原作・古谷実×監督・園子温、奇跡のタッグ!あの超問題ベストセラーコミックが、まさかの映画化!未来を失くした少年と、愛にすがりつく少女。
孤独を共鳴させながら、狂った世界を掘り進む―。
住田祐一(染谷将太)、15歳。願いは、「普通」な大人になる事。茶沢景子(二階堂ふみ)、15歳。夢は、愛する人と守り守られ生きること。そんな2人の日常は、その日、ある“事件”をきっかけに一変。犯してしまった許されざる罪。自ら破滅に向かっていく住田と、彼を救おうとする茶沢。
彼らの未来に、再び光は降り注ぐのか?
監督・脚本:園子温
原作:古谷実「ヒミズ」(講談社『ヤングマガジン』KCスペシャル所轄)
エグゼクティブプロデューサー:小竹里美
プロデューサー:梅川治男 山崎雅史
出演:染谷将太 二階堂ふみ 渡辺哲 吹越満 神楽坂恵 光石研 渡辺真起子 黒沢あすか でんでん 村上淳 窪塚洋介 吉高由里子 西島隆弘 鈴木杏
企画・制作プロダクション:ステューディオ スリー
製作:ギャガ・講談社
制作プロダクション:ステューディオ スリー
配給・宣伝:ギャガ
(c)「ヒミズ」フィルムパートナーズ
『ヒミズ』
2012年春シネクイント他全国順次ロードショー
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