Vol.39 『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』
マスコミ試写にて『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』鑑賞。毎年このシーズン恒例となったシリーズの第13作。先日は『ルパン三世』とのコラボレーションで話題になっていましたね。
テレビアニメの劇場版というと、テレビシリーズを見ていないと何かとわかりにくい部分があったりしますが、この作品では江戸川コナンこと工藤新一がどうして子どもの姿になってしまったのか、そしてそれを巡る謎の組織との関係などがきちんと描かれているので初心者にもわかりやすく、かつ、その謎の組織である黒ずくめの男たちとの攻防を主軸に、コナンの戦いが丁寧に描かれています。
周囲の人たちを巻き込まないために一人捜査を行うコナン。そのため、これまでの劇場版にあったような大アクションシーンはおとなしめで、静かな雰囲気で話が展開していきます。その分、サスペンス感が非常に増している感じがしました。原作における話の原点、それにまつわる組織の対決という点で考えると、お祭り騒ぎのような話よりもこちらのほうがいいんじゃないでしょうか。
ちょっと残念なのは、サスペンス色が強いため、ミステリーとしての名探偵コナンではないということですね。いつものように関係者を集めてトリックをあばく名推理!というのを楽しみにしている人にはちょっと物足りないかも知れませんね。
とはいえ、これまでに登場していた刑事たちが大勢出てきたりといったサービスもあったり、まさに劇場版ならではという展開もあり、きちんとつぼは抑えられています。それにしても声優陣がけっこう豪華ですよねぇ。個人的には古川登志夫&神谷明の『うる星やつら』コンビのかけあいが非常に懐かしく、かつちょっとうれしかったりしました。
それにしてもトラックバック先のコラムでも書かれていますが、東都タワー(どう見ても東京タワー)のライトアップは夏の話なのになぜ冬バージョンなんでしょうね。テレビ放送された『DEATH NOTE』のスペシャルのときは、冬のシーンなのに夏バージョンのライトアップだったし……。作ってるときと公開する時期が違ってしまうからでしょうか(^_^;)
『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』は4月18日から全国ロードショーです。
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コラム, 劇場版アニメ・イベント上映
2009/04/18 00:58 MOVIEW