僕らは、こんな“能力”望んじゃいなかった。『ストレイヤーズ・クロニクル』
気鋭のベストセラー作家・本多孝好氏が手がけた新感覚アクション巨編小説「ストレイヤーズ・クロニクル」を『アントキノイノチ』の瀬々敬久監督が描き出す映画『ストレイヤーズ・クロニクル』。鮮烈な映像表現と超実力派俳優たちが高次元の融合を果たし、完全実写映画化され、2015年6月に全国公開されます。
本作がいよいよクランクアップとなり、キャストの方々からコメントが届きました。
●キャストコメント
・昴(スバル)役:岡田将生
今回瀬々さんとは2回目で、100%ではないですが(瀬々さんのことを)理解しているつもりです。現場では命を削っているように、瀬々さんの体の中にあるものを映画を通して出されていて、セリフなど足されて「こういうことを瀬々さんは言いたいんだな」と分かりますね。細かくお芝居を付けてくださることもあれば、自由に演じさせてくれることもあって。なんて言うのか…とにかく(瀬々さんのことが)好きなんですよね。何でもしたいって思います。
瀬々さんのOKが出る時は嬉しいですし、100%で常に応えられるよう現場では居たいなと思っていました。アクションが初めてで、運動神経がいいわけでもなく、体が硬いのに、なんで僕なんだろうと最初葛藤もありましたし、それが一番大変でした。あまりオーバーにしないように心がけました。
序盤から後半にかけての、感情のエネルギーの出し方を、最後にもっていけるよう段階に気をつけてやりました。こういう役をあまりやったことがなかったというのもありますが、スバルチームのみんなが僕より若い子たちだったんです。そういう現場もあまりなくて。でも、みんな本当にしっかりしていて毎日癒されて、助けられました。毎日撮影が楽しくて、日々の会話をとても大切にしていました。
・学(マナブ)役:染谷将太
瀬々監督、岡田さんとは『アントキノイノチ』以来の座組みで、今回、全然違う方向性の映画で集まれたのが嬉しかったです。瀬々監督は抽象的な言葉で、エネルギッシュに全身で演出してくださります。『アントキノイノチ』の時は「天使になってくれ」と言われ、今回は「悪魔から天使になってくれ」と言われまして。瀬々監督、若干笑いながら言ってきましたが、狙ってるのかな、と(笑)。
車イスの役は初めてでした。人に車イスを押されるのですが、自分の足で歩いて芝居をするのとでは感覚が全然違って、それがすごく難しかったです。ただ、逆におもしろいこともできました。自分で言うのも何ですが、車イスの扱いが上手くできた気がします。今後のお仕事でも活かせるのではないかと思いました(笑)。
・沙耶(サヤ)役:成海璃子
今回は一人一人それぞれの能力があり、私が演じた沙耶は音に敏感な役でした。敏感だという感覚になったことがないので、そこを自発的に自分で想像して表現しましたが、時々忘れそうになってしまって…(笑) 撮影中は常に音に反応しなければと自分に言い聞かせてました。
瀬々監督はすごく分かりやすかったです。「OK」の声のトーンで、そのシーンの良し悪しが分かるし(笑)。昴チームは撮影中みんなでよく一緒にいました。初日から打ち解ける事ができましたし、兄弟、家族のような関係に近く、絆が深い役なので、私はとにかくみんなのことを愛のある眼差しでみつめていました。とにかく仲良くできて、私は嬉しかったです。
・モモ役:松岡茉優
私が演じるモモちゃんは、テンションが高い時と、非常に現実的な時の両側面を持った女の子でした。
夢物語みたいな事をワーキャーしながらも、アゲハの性質、暗さ、運命(さだめ)を理解せざるを得ない状況で生きてきた子です。演じていて楽しかったのは、実はモモという役は『逆手にとると何でもありの役』で、普通の子の役だとこのシーンはこういう表情だと一般的な行動になるんですけど、モモの場合はアゲハという性質だったり、さらにアップダウンの激しい子なので、撮影当日、皆さんの演技を見て、今日はどういう風にやろうかと色々考えるのは、その中で何を選択するのかは難しいですけど、その何でもあり感は楽しかったです。
・亘(ワタル)役:白石隼也
僕が演じる亘に対して瀬々監督は衣装合わせの段階から「チャーミング」にと言われたので、亘の子供らしさ、チャーミングさは心がけました。また、亘の能力は「超腕力・無痛」なので、身体の動きには力は入っているけど、顔は力んでない、痛みも感じないので、顔が歪まないように心がけました。アクションに関して僕は受けるのではなく、攻撃する側で、岡田君、栁君に本気で入れちゃったシーンもあったし、アクション部に対しては常に本気でやったので、皆様にはご迷惑をかけたかもしれません(笑)。
常人じゃない役はあまりやったことがなかったので、新鮮でしたし、楽しくやらせて頂きました。
・静(シズカ)役:高月彩良
私が演じた「静」は特殊な生誕の為、生まれつき持った寂しさ、悲しさがあります。自分の普段の生活の中で自分が感じる事がない感情の機微を一生懸命探して、役作りに挑みました。そして静はクールでかっこいいイメージがあったので、動きや仕草はクールに見えるように意識しながら役作りをしました。
自分にとって初のアクションでした。私は本当に身体を動かすのが苦手なので、転ぶ事ひとつから、練習しました。アクションに挑戦してみて分かった事は一人ではできなく、たくさんの人に支えられて成立するということです。
マシンガンにも挑戦しました。普段、扱う事ができないので、本当に緊張しましたが、実際にやってみて楽しかったです。
・良介(リョウスケ)役:清水尋也
僕が演じる良介はひきこもりで、基本的には根暗で、いつも面倒くさそうな感じの人です。でも、普段の自分はうるさくて、いつもしゃべっているような、にぎやかなヤツなので、まさに正反対の部分を出さないといけないと思いました。
好きでやっている仕事なので、撮影中に「苦」と思うことはないです。新しい役に挑んでいくのが楽しいし、自分の為になっていく感じが楽しいです。
ただ、今回の撮影はけっこう、夜の撮影が多くて、たまにうとうとしちゃう時がありました。15歳の育ち盛り、寝たい盛りの僕にとって、睡魔との闘いは、ちょっとだけ辛かったです。(笑)
撮影は、全部楽しかったです。昴チームと一緒にいるときは、本当にみんな仲が良いし、アゲハチームと接触する時は良い緊張感があり、楽しかったです。アクションに挑戦してみたかったけど、ぼくの役にはなくて、今度挑戦してみたいです。
・壮(ソウ)役:鈴木伸之
僕が演じた壮は「瞬間高速移動」の能力を待ちながら、一つネジが抜けている天然な性格でした。愛嬌のあるキャラクターとして、アゲハチームからも可愛がられる存在であることを心掛けました。
僕自身もわりと天然らしく、松岡さんにも「ノブはそのままで役に入れるね」と言われました(笑)。
僕はアクション、立ちまわりのシーンが多かったです。撮影現場に入る前にアクション練習をしましたし、個人的にもジムに行って身体を鍛えました。瞬間高速移動という能力なので、速さを意識して、アクションを作っていきました。今までもアクションの経験をしてきましたが、今回が一番ハードでした。
アクション初日には回りすぎて、三半規管がおかしくなり気持ちが悪くなって、横になったりもしました。ただ身体の動きだけではなく、気持ちもリンクしていくアクションで、僕の中では今までの中で一番のアクションが出来たと思っています。
ヒデ役:栁俊太郎
僕が演じるヒデは見た目が変化する役なので、怪物に見えがちですが、アゲハの仲間として、人間らしく見えるように見た目とのバランスをとるように心掛けました。
身体が「硬化」する役で、アクションを受けても効かなかったり、またその特殊能力が弱まり、「硬化」が弱まる事で、アクションの受け方も変化するので、そのさじ加減を瀬々監督、アクション部の方と相談しながら作っていきました。また、爪が伸びるアクションなので、その距離感を掴むのも苦労しました。あと、ずっと爪をつけているので、ご飯食べたり、服のボタンしめたりとか普通にできることができなくなり、周りの皆様に助けてもらいました。(笑)
・隆二(リュウジ)役:瀬戸利樹
僕はこの作品が映画初出演になります。出演決定から顔合わせまで、とにかく心配で、常に役作りの事やセリフを考えてました。顔合わせの時に瀬久監督には役作りは作り込まずに高校生らしさ出してくれれば良いと言われて、その言葉のおかげで緊張がほぐれて、撮影に挑むことができました。
アクションシーンにも挑戦しました。元々運動が好きなので、アクションは楽しかったです。撮影一ヵ月位前からアクション練習を始め、自宅でも自主練習をしました。ただ、実際に撮影に入ると、アクション中の表情を作るのに苦労しました。
この作品はそれぞれが特殊な能力があり、相手によってアクションの受けが異なってきます。相手を殴ったと思ったら、消えていた、その時、表情が付いてない事もあって。本当に色々と勉強をさせて頂きました。
・碧(アオイ)役:黒島結菜
碧はみんなの希望を背負っていますが、明るい役ではなく、静かな役です。悲しいだけじゃなく、みんなの想いを背負っている、抱えている子だと、そういう風に見えるように意識しました。最後のシーンだけ微笑みますが、これから未来に向かって進んで行くという思いこめた頬笑みで、それ以外はずっと真剣な顔でした。
ほとんどが辛くて重たいシーンでしたけど、ボートに乗って走るシーンは今までそういう体験をしたことがなかったので、そういう意味で体験ができて楽しかったです。
●『ストレイヤーズ・クロニクル』特報
極秘機関によって密かに生み出された2組の子供たち。全く違う方法で生み出された彼ら2組の共通点は、<特殊能力>を有する事だった。視覚、視神経、脳伝達速度が高度に発達し、視覚で得た情報のみですべての体術を駆使できる最強の男・昴(スバル:岡田将生)が“未来への希望”を信じているのに対し、同じの能力者でありながら“未来の破壊”を望む、殺戮集団“アゲハ”のリーダー・学(マナブ:染谷将太)。
本映像では、本作で本格アクション初挑戦となる岡田将生演じる昴が特殊能力を発揮している姿が明らかに。敵の攻撃を全てかわし、さらには一撃で相手を吹っ飛ばしている様子が確認できます。さらに“能力が感染する”という学が体内にもつ最凶のウイルスに人々が感染。学の静かな恐ろしさを感じさせる場面も。
希望を胸に戦う昴と、破壊を望む学。同じ能力を有しながら全く異なる考えを持つ2組の壮絶なバトル、衝撃的なストーリーとその行く末が気になる特報映像です。
『ストレイヤーズ・クロニクル』
2015年6月全国ロードショー
©本多孝好/集英社 ©2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会
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