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『楽園追放 – Expelled from Paradise -』初日舞台挨拶開催

11月15日(土)より劇場上映の監督 水島精二× 脚本 虚淵玄(ニトロプラス)による完全オリジナル作品『楽園追放 – Expelled from Paradise -』が遂にベールを脱いだ。
上映初日となった新宿バルト9(シアター9)にてキャストの釘宮理恵、三木眞一郎、神谷浩史と、主題歌を歌うELISA、水島精二監督が登壇する初日舞台挨拶を開催された。

楽園追放


「初めてお話を伺ったときから、随分経ったので、ようやく我が子を贈り出せるようなホッとした気持ちもありますし、それまでの時間が長かったような、短かったような不思議な気持ちです」と初日を迎えた気持ちを語る釘宮さん。釘宮さん演じるアンジェラバルザックをサポートする地上のエージェント:ディンゴとして活躍する三木さんも「やっと多くの人に見て頂ける場に辿りつけたんだと思うと嬉しいですね」と遂にお披露目となった心境を語ってくれた。
電脳世界ディーヴァにハッキングを仕掛ける謎の存在フロンティアセッターを演じた神谷さんは、最初シナリオを読んだときに非常に難しい話に見え、これが一体どういう風に皆さんに受け入れられるのだろうかと感じたという。その作品が完成を迎え作品の評判も凄く高いと水島監督から聞いたなか「水島監督と三間音響監督のアフレコ指示のもとにやらせて頂いて、それを信じて音にしてフロンティアセッターをやらせて頂きましたけれども、こうやって皆さんに受け入れて頂き初日を迎えたので、凄く自信をもってここに立てているって状況です」と心境を語った。
楽園追放これまで数々のアニメーションのOPやEDを歌ってきたELISAさんだが、オリジナル作品の劇場映画で主題歌を始めて担当したのは今回が初。そのことに「凄いことだと思う」と述べ、同じスクリーンで映画を見て観客と一体になって主題歌を聞いてもらう環境に「本当に素晴らしい経験ができて嬉しかったです」と気持ちを語ってくれた。
自身初のオリジナル劇場アニメーションとなる『楽園追放』が遂に初日を迎えた水島監督。「自分のキャリアの中でも本当に間違いなく代表作になったと自負しています」と改めて『楽園追放』への思いを語ると、舞台挨拶に立つ3人のキャスト、主題歌を担当したELISAさんへ「シナリオを開発しながら聞こえてきた声がこのお三方であり、そのなかで流れる音楽というのを考えたときにピースとしてELISAさんのアイデアが浮かんできたので、本当に有難いなと思いました」と述べ、舞台挨拶を見守るスタッフにも感謝の言葉を述べた。
それぞれ演じたキャラクターについてキャストへ伺うと、釘宮さんは「台本だけではちんぷんかんぷんな内容なので、大体大変でした!(笑)」と語り、会場の笑いを誘った。苦心しつつも見事にアンジェラと一体になった迫真の演技を披露し「自分(アンジェラ)の生き方とディンゴの生き方、そしてフロンティアセッターの生き方と色んな道の歩み方があるんだなっていうドラマのところを大事にしている作品」だと作品の印象を語った。
三木さんも「大丈夫だ! みんなちんぷんかんぷんだったよ!(笑)」と会場の笑いを誘いつつ、「たしかに分かり難い部分はあるんですけど読み物として頂いたシナリオは凄く面白くて、3人の関係性っていうのが物凄く面白くて」と語り、キャラクターがそれぞれの目標や夢に向かって成長していく過程が描かれた素敵なお話と作品の印象を語ってくれた。
製本されたシナリオを読んだとき、3人の関係性においてどう成立していくんだろうかと当時の心境を述べた神谷さん。音響監督の三間雅文 (テクノサウンド)さんに「役をどういう風にやりましょうか」っていうことも聞き、「裏表ある役でも無いしそのままでいいよ」とアドバイスを受け、「素材として僕の声だったり僕のもっているものを欲しいんだろうなと素直に解釈してアフレコに臨ませて頂きました。」とフロンティアセッターの役作りについて語ってくれた。

楽園追放

ELISAさんはELISA connect EFP(Expelled from Paradiseの略)ということで、作品と何らかの関わりはあるとは聞いていたものの、制作過程ではこの曲がどういう風に作品と関わっていくのか知らなかったという。完成した「EONIAN-イオニアン」は劇中でもキャラクターが歌うシーンがあり「実際に作品を見たときに三木さんが歌ってらっしゃったり、エンディングのほうでフロンティアセッター君が歌ってらっしゃったりとか本当に嬉しくて、その場面場面で涙がでました。」と主題歌が作品と密接な関わりをもったことへの喜びを語ってくれた。
脚本を担当した虚淵玄さん(ニトロプラス)は登壇の予定がなかったため、MCより虚淵さんコメントが読み上げられた。コメントが終了すると、まさかのサプライズで虚淵さんが登場し檀上に上がった。
虚淵さんに改めて初日を迎えた心境を伺うと、「TV作品の映画化というのは、まだ何とか経験あったんですけど、ゼロから劇場で公開される作品というは初めての経験なので、これは凄い僕の節目になる作品だなとそれが今日から始まると思うと気持ちが高ぶります。」とオリジナル劇場アニメーション作品が公開したことに感無量の様子。
また本作品については「二時間の作品って初めましてって言う人に見てもらうのに一番助かるんです。この間も先輩の作家の方に「君の作品まず何から見たらいい?」と言われまして、色々考えまして、TVシリーズとか続き物の小説とかどれも敷居が高いなと思ったときに、「今度15日から公開される映画が一番良いと思います」と伝えたそうで、「これからいろんな所で言える作品がようやく手に入ったとうのは本当に嬉しく思っております。」と述べ、水島監督と同じく虚淵さんも『楽園追放』を代表作だと語った。
舞台挨拶の最後に水島監督は「『楽園追放』はアニメーション制作をグラフィニカという新鋭のデジタル3Dの会社が本当に愛情をもって今までやったことないことにもどんどんチャレンジして、そのトライアルを繰り返して作りあげたフィルムです。現状の3DCG、セルルックのアニメーションでは、本当に今最高峰の技術を集めた作品ではありますので、そういう意味でもエポックな作品なので、ぜひ何度も見て頂いて、音楽、SE、声という音の要素も自分の作品の中でも本当に今まで一番ベストな作品が作れたと思ってるので、ぜひ長く愛してくれたら嬉しいなと思ってます。」と述べ舞台挨拶は終了した。
水島監督の言葉通り、3DCGアニメの新時代を切り開いた『楽園追放』。その驚愕の映像をぜひ映画館で体験して欲しい。

『楽園追放 – Expelled from Paradise -』
新宿バルト9ほか 全国上映中
©東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ